誕生から400年以上
時代に合わせて変化し続けた波佐見焼
波佐見焼は、暮らしの中に生きるやきものとして、時代のトレンドや生活者ニーズを敏感に感じ取り、逸早く新しいものづくりに挑戦することで作り出される、おしゃれで使いやすい陶磁器です。
庶民に愛された江戸時代の大ヒット商品のくらわんか椀やコンプラ瓶などは、 遺跡から確実に波佐見焼が出土するほど全国区の人気商品でした。
時代は変わって昭和。 この頃の波佐見焼は、今でも残るシンプルで飽きのこないロングライフデザインが登場。 皆様が知ってる波佐見焼のデザインはこの頃誕生したものが多いです。
そして令和の今では、デザイン、技法、形、色…種類の豊富さは焼き物の中でもおそらく最多。ふるさと納税でも指折りの取引で皆様の食卓に彩りを添えています。
人口15,000人の町で全国の食器16%を生産!
その波佐見焼ができるまで
波佐見焼が幅広い種類の食器を大量生産できる最大の秘訣は分業制を取り入れてること。 型屋 生地屋、窯元とそれぞれが専門で役割を担っているのは、日本でも波佐見だけ。
また、それぞれの専門家がいることで、時代に沿って変化をし続ける多様性に対応することができています。
型屋-型作り-
器を作りのベースとなる「型」を作るのが「型屋」。一龍苑の多様なデザインの型も信頼のおける型屋に依頼。 サンドウィッチのように上下で挟み込む圧力成形の型や、「袋物」と呼ばれる内部に空間のある壺などの陶磁器を作るための鋳込み型など、様々な種類の型があります。
しのぎシリーズのさまざまな形は型屋のおかげで実現できているのです。
生地屋-生地作り-
型から生地を作るのは「生地屋」の仕事。 一龍陶苑のしのぎシリーズなど薄く軽く仕上げるため、重要な役割を担っています。
電動の回転台に石膏型をセットして、陶土をコテで抑えながら形作る「機械ロクロ製法」は、飯碗や皿などを同一形状で大量に生産する場合に用いられます。
「鋳込み成形法 には、排泥鋳込みと圧力鋳込みがあり、排泥鋳込みは中空の石膏型に泥しょう(液状)を流し込んで成形。 圧力鋳込みは石膏型に圧力を加えながら泥しょうを注入して成形。それらを日干しで乾燥させ、窯元である一龍苑に届けられます。
窯元-素焼きから完成まで-
私たち一龍陶苑は窯元として、波佐見焼を完成させるための素焼き、絵付、釉薬、本焼きの工程を担っています。
一龍陶苑の窯で本焼きし完成された食器は、お店やEC、ふるさと納税を通して皆様の食卓にお届けしております。